まず虫歯菌についてですが、先ほど挙げた例のように同じ食器など使わない、感染するようなことをしない、ということができるのであればそれが一番です。
実際に日本ではまだ少ないかもしれませんが、海外だと徹底してやっている方も少なくありません。
ただ徹底するとなるととても難しいし、それがストレスになってしまうと苦痛になってしまうこともあります。
もしそれでカバーできない場合は、赤ちゃんとよく触れ合う方、特に両親は口腔内の環境を整えておくことが大切です。
虫歯があったら治療する、クリーニングに行ってプラークや歯石などを取るなどして、問題がないようにしておきましょう。
特にお母さんは子育てで自由な時間も取れず大変になると思うので、生まれる前に済ませておくことをお勧めします。
口腔内の環境を整えて、赤ちゃんもなるべく感染しないよう、少しでも菌を減らすようにしましょう。
そして赤ちゃんに対してですが、最初のうちは前歯が少し生えているだけなので、ガーゼや専用の毛先が柔らかい歯ブラシなどで汚れを拭き取ったり磨いたりするといいと思います。
歯ブラシをすると言っても、嫌がって泣いたり、やらせてくれなかったりする赤ちゃん多いとおもいます。
そういった場合は無理にやると余計嫌がってしまうので、最初のうちはお口の周りなどに歯ブラシを当ててみたり、赤ちゃんが楽しめるように少し遊ぶようにしながら触れてみたりして、歯ブラシに慣れてもらうとやりやすくなる場合があります。
そして磨く時も力を入れてしまうと歯茎が痛くなって嫌がってしまうので、優しい力で磨いてあげてください。
優しい力でも汚れは落ちます。力を入れるよりも歯ブラシを細かく動かすようにしたほうが汚れは落ちるので注意しましょう。
なるべく感染させない、菌を少なくするということも大切ですが、日常生活では虫歯になる原因の1つでもある糖の摂取も少なくすることが大切です。
1歳となると母乳や哺乳瓶でミルクを飲んでいる子もいれば離乳食を食べている子もいると思います。
特に注意したいのは飲み物です。
夜寝る前、寝かしつけるためにおっぱいや哺乳瓶でミルクをあげていますか?
夜寝ている間は唾液の分泌がなく、虫歯菌が最も活動する時間帯です。
そんな時に歯ブラシをせずに寝て、口腔内に糖が残っていると虫歯がどんどん作られてしまいます。
そのため寝る前に飲んで、なにもせずに寝るのはなるべく避けるようにしましょう。
そして昼間でも、哺乳瓶にジュースやスポーツドリンクを入れて飲ませている場合は注意が必要です。
水分補給は頻繁にするものですが、そこで糖が入った飲み物を飲み続けていると、口腔内に糖が停滞している時間が長くなりこれも虫歯になりやすくなってしまいます。
これらのことをおっぱいう蝕(虫歯)や哺乳瓶う蝕(虫歯)といい、おっぱいや哺乳瓶が原因で、特に糖にさらされている前歯が虫歯になることを指します。
哺乳瓶にいれるのはなるべくお水やお茶にして、お子さんにもそれを癖づけるようにしましょう。
それから、もちろんお菓子もあまりあげすぎないようにすることが大切です。
特にアメやキャラメル、チョコは同じように口腔内に停滞する時間が長いので避けるようにしましょう。
お菓子をゼロにするというのは難しいと思います。食事の後に食べさせて歯を磨くというのが一番理想です。
それが難しい場合でもなるべく、だらだら食べさせない、ちょこちょこ与えないということが大切です。
小さいうちからなるべく糖の摂取をなるべくさせないようにして、それを癖づけるようにしましょう。
1歳のうちに虫歯になってしまう原因や予防法、今後にとってもとても大切な時期だということは理解していただけましたか?
理解できたとしても、子育ては思い通りにいかないことも多いと思います。
絶対やらなきゃ!と思っていると、できないことがストレスになってしまったり、それが原因で子供にキツく当たってしまったりすることもあるかもしれません。
これらを理解した上でなるべく意識してやる上で、どうしても難しい時、しょうがない場合もあると思います。
そんな時は無理せずに、これらを親子で楽しむつもりでやるようにできると一番いいですね。
それから1歳の子の虫歯を守るのは両親だけではなく周りの大人達の協力も大切です。
例えばお母さんだけが頑張っていても、周りの人がお菓子をたくさんあげていたり、ジュースを飲ませていたりすると意味がなくなってしまいます。
これらの情報を共有し、みんなで話し合いながら気をつけていけるようにしましょう。
そして小さいうちから歯科医院で定期的に見てもらうことも大切です。
虫歯以外にも歯並びやそれ以外の問題が出てくる場合もあります。
専門家しかわからない部分もたくさんあるので、アドバイスなどをもらいながら頑張っていきましょう!!