子どもの方がむし歯になりやすい、と聞いたことがありませんか?
これにはきちんとした理由があります。
子どものむし歯でよくみられる原因をみていきましょう。
これは当たり前だと思われるかもしれませんが、歯磨きがしっかりできていないとむし歯になります。
歯を「磨いている」のではなく「磨けている」必要があります。
むし歯のよくできる場所は、歯と歯の間、歯と歯ぐきの境、奥歯の噛む面の溝の3か所です。
子どものうちは、自分磨きで汚れを落としきることはできません。
可能であれば、10歳になるまでは仕上げ磨きをお勧めします。
「10歳にもなれば、もう自分で磨けるでしょ」と思われるかもしれません。
確かに、身の回りの事は自分でできるようになってくる年頃ですよね。
しかし、おくちの中は「生え変わりの時期」ですから、ハブラシが複雑なのです。
生え変わりの時期にむし歯になってしまうお子さんも多くいます。
生えかけの歯は背が低く、ハブラシがきちんと届いていない、ということがよくあるからです。
お子さんにブラッシングを任せきりにせず、生えかけの歯だけでもおうちの方がケアしてあげると、むし歯のリスクを下げることに繋がります。
歯と歯の間が狭いところには、デンタルフロスも通してあげましょう。
むし歯の原因は甘いもの、というのもよく聞くかと思います。
甘いものはどうしてむし歯に影響するのでしょうか。
むし歯は、細菌が出す酸により歯が溶かされる病気です。
細菌は、私たちと同じように、糖質を栄養源としています。
私たちが摂取した糖質は、細菌にとっての栄養にもなるのです。
それでも、甘いものを避けて過ごすことは難しいですよね。
とくにお子さんは、おやつで甘いものを摂取することもあるかと思います。
甘いものを食べるときに、心掛けていただきたいのは、「ダラダラ食べない」ということです。
おくちの中に糖質がある時間が長ければ長いほど、むし歯のリスクが高くなります。
食べ物だけではなく、ジュースやガム、飴など、糖質を含むものはすべて注意が必要です。
お食事の時間、おやつの時間、ときちんと時間を決めて、ダラダラと摂取することは控えましょう。
歯科医院では、むし歯リスクの高いお子さんの歯に対して、ブラッシング指導を行うだけでなく、むし歯予防効果のあるフッ素を塗ったり、噛む面の深い溝を埋めるシーラント処置をしたりします。
大切なお子さんの歯をむし歯から守るためにも、早いうちから歯科医院で検診を受け、適切な指導や処置をしてもらいましょう!