おくちの健康は、全身の健康につながる、といわれています。
世界的にも長寿で有名な日本ですが、せっかくなら元気に長生きしたいですよね。
今回は、健康寿命をのばすため、歯科でできることについてお話しします。
まず健康寿命についてですが、元気に自立した生活を送れる期間のことをいいます。
日本人の平均寿命と健康寿命を比べると、健康寿命の方が10年近く短いといわれています。
つまり、健康上の問題があり、支援や介護を必要とする期間が平均で10年ほどある、ということです。
いつまでも元気で健康に過ごすためには、健康寿命をのばす必要があります。
健康寿命を短くする原因にはいくつかあり、運動不足や偏食、生活習慣病、喫煙などが主に挙げられます。
歯科には関係ないように思うかもしれませんが、とても深い関わりがあります。
たとえば、運動をするためには筋力が必要ですが、しっかりと噛めていないと、食いしばって力を入れることができません。
歯を失って噛む機能が低下すると、柔らかいものを選んで食べるようになるため、偏食につながり、結果として必要な栄養素が不足してしまうこともあります。
また生活習慣病予防や禁煙指導も歯科では積極的に取り組んでいます。
生活習慣病や喫煙と歯周病は、互いにリスクファクターとされているからです。
要介護や要支援のみでなく、フレイルも近年注目されています。
健康な状態と、支援・介護の必要な状態の中間にあたるのがフレイルです。
歯科では、オーラルフレイルとよばれる、おくちの健康状態の低下が着目されています。
オーラルフレイルを予防することは、フレイルの予防になるというデータもあります。
予防歯科は、オーラルフレイルを予防するためにとても大切なことです。
おくちの中を清潔に保つこと、おくちの機能(食事、会話など)を維持・改善することが重要になります。
日々のセルフケアはもちろん大切ですが、定期検診では自分で気付けないような変化など、おくちの状態をチェックしてもらうことができます。
むし歯も早期発見・早期治療することで、噛む機能を損なうリスクを下げることが可能です。
予防歯科では、おくちの機能も確認し、体操やトレーニングを行うことで機能低下を防ぐような取り組みもしています。
「おくちに自信がもてると気分も前向きになり、明るい気持ちになる」という方もいらっしゃいます。
前向きに楽しく生きるためにも、予防歯科でおくちの健康チェックをされることをおすすめします!